


That remains a mystery.
「お父さん、あたし達だけじゃ無理だよ~!」
「そんなこと言っても、どうしようも出来ん。身一つで頑張れ」
「そんなぁ~!!」
ソール物質がなく、コントラ・ソールが使えない状況という状況で
大多数の人間を運び出すという途方もない仕事。
2人きりという条件も相まってしまい、少々遅れが出ていた。
が、ここは事前に猟兵達に声をかけていたのが功を奏した。
駆けつけたエドワルダ・ウッドストックが多数の小さな子と共に救助活動を手伝ってくれたのだから。
「……でも、不思議ですわね。クレーエさんが無事だなんて」
エドワルダはそう呟く。
クレーエの体質を知っていれば、今の状況はむしろ奇妙でしかないのだから。
ソール物質を作ることも出来ず、コントラ・ソールも持たない少女クレーエ。
彼女は『リンクシステム』がなければ、そもそもこの世界では生きていけない身体だ。
ライアー・シェルシェールとの繋がりを経て、普通の生活を送ることが出来る。
故にライアーが倒れれば彼女も倒れ、リンクシステムが誤作動を起こせば不調を起こす。
だが現在、ライアーは倒れたというのにクレーエはなんともない。
それどころか『リンクシステム』は正常に作動しているとクレーエは言う。
本来であれば移動させるソール物質がなくなれば誤作動を起こすというのに、
何一つ異常を検知することなく、通常通りに作動している。
「これってつまり、誰かがソール物質を集めて、システムを使っているってことになりません?」
「確かに……そうなると今度は『誰が』クレーエさんと繋がってるかになりますが……」
クレーエとの繋がりを新たに作った人物がいる。
その人物が誰なのかは、見当がつけられない。
ただ、リンクシステムを用意した男――フェルゼンの可能性がある。
彼は侵略者《インベーダー》・ミメーシスに身体を奪われているため、
なんらかの不具合を利用している可能性もあるが……。
「フェルゼン先生が使ってるなら顔面ボコボコにしなきゃ……」
「クレーエ???」
なんだかとんでもない言葉を口にしたクレーエ。
その様子に父親のアードラーはうろたえるしかなかったと言う。




I found the answer
「すっげーめんどくさそうな都市」
「まあ、それは……認めます」
「機械がメインっておもしろいねー」
農業専門都市『ヴィル・キャスク』に派遣されたアレンハインツ、
この都市はエルグランデの食料の大半を作り出しているため、早急な救助が求められる。
駆けつけてくれた猟兵バルタン・ノーヴェもミニ・バルタンを呼んで
3班に分けてまで調査とお手伝いを行ってくれた。
「バルー??」
「ん? どうしたの?」
そんな中、ミニ・バルタンが救助した1人をつんつんと指し示す。
アレンハインツが指さした部分を見れば、そこには『データの断片』が見つかった。
小さすぎて分かりづらく、更にはこれ1つではどうにもならない断片。
何の意味があるのだろう? と考えていたが……。
「もしかして……住人全員にコレがあるとかありマセン??」
「まさか、そんな……」
ジャックがそんなわけないだろと言おうとしたが、見ないことにはわからない。
今一度全員を調査し直そうと全員で手分けして探してみたところ、
バルタンの想像通りにヴィル・キャスクの住人全員にデータの断片が見つかった。
ただしそれは、誰かが組み合わせなければ完全なデータとして使えない。
コントラ・ソール《解析者《アナリスト》》すら使えない今、手動でやるしか方法はなく。
更にデータの取り扱いが出来るのはアレンハインツしかいないということで……。
「僕1人でこの人数のデータを……繋げる……??」
「頑張れ。僕は応援してる」
「俺は何も出来ん。人運ぶぐらいで許して」
「ワタシも応援してマース」
「バルー」
「んぎぎぎぎぎ」
1人でデータの断片を繋ぎ合わせるアレンハインツの姿が、そこにはあった。
更新履歴
2026.5.30 トップ更新
リプレイ1件追加
2026.5.10 トップ更新
久しぶりの更新です
2025.11.23 トップ更新



これは、猟兵達の秘密の物語。
記録と記憶に残るだけの、小さな物語。
シークレット・テイル